
当店ではただいま、中古艇ヤマハSR-X EXを販売しております。ところで、ヤマハSR-Xには、名前にEXとあるモデルと無いモデルがあります。
公式サイトは、
SR-X(ヤマハ発動機公式)
SR-X EX(ヤマハ発動機公式)
別のモデルとしてそれぞれのページが用意されています。見た目が少し違うので、何となく区別はつくと思いますが、実際のところ何がどう違うの?というお問い合わせがありましたので、比較紹介いたします。SR-Xが先にデビューし、あとからSR-X EXが追加されています。ややこしいので、以下、SR-Xを”ノーマル”、SR-X EXを”EX”とします。
はじめに:全体の見た目
ノーマル

EX

屋根周りが違うので一目瞭然ですね。ちなみに、EXの青/黒カラーとグラフィックはオプションです。レール類、航海灯はノーマルもEXもオプションです。
その1:屋根
ノーマル

EX

ノーマルの屋根(キャノピー)はそもそも、標準ではなくオプションです。小さめのアクリル製風防だけが標準です。キャノピーをつけてもフロントガラスはつきません。オプションでフロントを含む専用エンクロージャーが用意されています。
EXの屋根(ハードトップ)はフロントガラスつきで、ワイパー&ウォッシャーを含めて標準です。エンクロージャーのオプション設定はありません。ちなみに、ノーマルとEXでは、屋根取付部の艇体形状も異なります。
その2:シート(椅子)
ノーマル

EX

ノーマルもEXも標準ですが、形状が異なり、EXの方が豪華なつくりになっています。
その3:運転席ダッシュボード
ノーマル

EX

EXはステアリングホイールがハイグレード仕様になります。また、助手席足元のハッチが標準です(ノーマルはオプション)。EXはワイパーがつくので、スイッチ類も異なります。航海灯、航海計器等はどちらもオプションです。
また、EXにはオプションでカーボン調パネルが用意されています。

ノーマルにも以前はオプション設定されていましたが、現在は廃止されています。メーター部分のみでした。EXではハンドルまわりもカーボン調になります。

もし、ノーマルにEX用のカーボン調パネルを流用する場合、EX用のワイパースイッチ部分がプレカットされていますので、そのまま流用はできません。未確認ですが、メーター部分のみでしたら流用できると思います。
その4:船底後部
ノーマル

EX

EXの船底後部は、ヤマハがステップハルと称する独自形状で、速力向上と後進時のスムーズな舵効きを実現します。

その5:搭載船外機
ノーマル・・・F70、F90、F115の3種類。初期にはF50もあったが廃止。最大保証馬力は115馬力。トランサム高さはX。
EX・・・F125、F165の2種類。最大保証馬力は165馬力。トランサム高さはL。
ノーマルとEXでは船体の最大保証馬力も異なります。最高速度はノーマルのF115で30ノット位。EXのF165で35ノット超位が目安です。ノーマル115でも十分ですが、さらにスピードを求めるのならEXですね。
その6:レール
ノーマル

EX

バウレール、スタンレールはノーマル、EXともにオプションですが、EXにはノーマルよりも大径の、EX専用レールが工場オプションで用意されています。
その7:燃料タンク
ノーマルF70(初期のF90、F50)

EX、ノーマルF90、ノーマルF115(初期のNP)

EXは固定式(100L)が標準です。ノーマルは現行モデルでは、F70が携行缶(24L)、F90とF115はEXと同じ固定式です。
EXがデビューする前(2017年より前)の初期のノーマルは、F90も携行缶でした。初期のF50も携行缶でした。また、初期にはNP(船外機別売)仕様がありこちらは逆に固定式でした。ノーマルの中古艇購入の際は、燃料タンクを確認したほうがよいです。搭載船外機は換装で変わっている場合があるので、中古艇の場合は、船外機はF115なのに携行缶とか、F70だから携行缶と思ったらNP仕様で固定式、ということもあり得ます。
最後に
ちなみに、SR-XにはノーマルとEX以外にも、α(アルファ)とSR-XXがありました。現在はどちらも廃止されています。
α・・・ノーマルのF115仕様ベースの装備充実版(専用バウレール、専用キャビンフロアパネルなど)
XX・・・EXとほぼ同じ。船外機はF165のみ。XXの装備を少し変更してEXに改称
長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。そのほかにも細かい装備品の違いがありますが、更に長く退屈な文章になってしまいそうなので、この辺りでおしまいにします。これであなたも明日からSR-X博士です。